シイタケの日本産と中国産。何がそんなに違うのか?
まず、たかが”椎茸”で、日本産と中国産でそんなに違いがあるのか?ってことです。
「安い方がいーじゃねーか」なんて声が聞こえてきそうですが、私も椎茸が大好きでよく食べるのでそう思っていました。よく食べる食材なのでいろいろ調べたら、そうは言っていられなくなりました。
スーパーに椎茸を買いに行くと、パッケージに”原木しいたけ”や”菌床しいたけ”と栽培方法が明記されていますが、これは2006年にJAS法で表示が義務化されたからです。栽培方法で味や食感に違いがあるため、なんて言われていますが、それだけではないように思います。
日本では原木栽培と菌床栽培の両方がありますが、中国産のものは菌床栽培がほとんどです。
それはやはり、菌を接種して培養する期間が短く、椎茸ができるのが断然早いからです。
その菌床栽培で出来た中国産の生椎茸から、ダニ駆除等に使われる”フェンプロパトリン”が検出され、干しシイタケからは除草剤などに使われる”アセトクロール”、”二酸化硫黄”などが検出されているそうです。
詳しくはこちらに載っております。↓↓
そのほかにも、これはドイツのテレビ局の検証ですが、中国食品の問題に焦点をあてた番組で、中国産食品3種類、グレープフルーツ、干しシイタケ、落花生の残留農薬を検査した結果を番組内で報告しました。
番組の冒頭では、「多くの消費者は、中国産食品に安全リスクがあると認識している。それは、中国ほど大量に農薬を使用する国はないからだ。これは深刻な環境汚染をも、もたらしている。中国政府でさえも、60%以上の水源が汚染されていると認めており、6分の1の土地は重金属汚染で耕作に適さないとしている。中国産の食品は各種の検査に引っかかっており、EUは食品規定違反問題をすべて記録しているが、中国は悲劇的にトップの座に鎮座している」と述べている。
同番組は検査機関に依頼した中でも、干しシイタケは「最も用心すべきだ」と指摘している。
”野生”と表示されているものからも、EUで禁止されている農薬が検出されたそうだ。
近年の中国食材に関するニュースなどで、日本の多くの人たちももう知っている。
ここまできたら、もう”椎茸”だけの問題ではないですが、これはシイタケのサイトだし、シイタケの栄養成分があまりにも素晴らしいだけに、すごく残念です。
だからなおさら、原木栽培にこだわっている日本の生産者がいるのでしょう。
原木栽培はとにかく重労働で、原木1本10キロほどの木を、多いところで1日に2000本ぐらい動かします。その上、自然が相手の気候や天気に左右されるため、年間通しての安定生産は非常に難しいのです。
ではなぜ、そんな重い原木を使った栽培方法をするのか?近年、アメリカやヨーロッパで日本の椎茸が注目されていますが、やはり”旨味、香り、歯ごたえ”が全然違うんだそうです。
そして何より、無農薬栽培が可能だということ。
それは、あのガサガサで分厚い原木の樹皮によって、雑菌の外部からの侵入を防いでくれるからです。農薬を使わず、木の養分だけを吸って出てきた椎茸。
だから、あんなに栄養満点で、しかも外国からも認められるんですね。
ここに日本の原木椎茸のこだわりを感じます。
しかし残念ながら、後継者の問題や、重労働で自然に左右されてしまう”原木栽培”の生産者は減少しているんだそうです。
日本産を買うことで、応援できたらなと思います。
”国産の干しシイタケ”はコチラ↓↓